ザ・ラストマン 日立グループのV字回復を導いた「やり抜く力」

Score: 2/5

The book is written by the CEO of Hitachi and it talks about the spirit of “the last man” (ラストマン). It was interesting in two ways: 1. It was the first business related book I’ve read in Japanese. The traditional Japanese business culture was new to me. 2. It was interesting to compare his views with the western one. Unfortunately, this book did not manage to show me a very clear image of the Hitachi way of being a leader. So I gave it a low score.

Highlights:

  • 江戸時代の禅僧 鈴木正三 は、「指導者が備えるべき能力」として次の七つを挙げました。  要旨としては、①先見の明がある、②時代の流れを的確に読める、③人の心をつかむことができる、④気遣いができて人徳のある、⑤自己の属している共同体、組織全体について構想を持っている、⑥大所高所から全体が見渡せる力量を持っている、⑦上に立つにふさわしい言葉遣いや態度が保てる──これは今の時代もそのまま通用する能力ではないでしょうか。
  • 物事には必ず前兆があり… そして、前兆の多くは「現場」に現れます。
  • 日本の部長クラスは海外に行っても、数字は語れてもヴィジョンを語れないので、現地の人たちの求心力を失う という話をよく聞きます。  数字だけではなく、「なぜ必要なのか」「何のために必要なのか」「それを達成すると何が起きるのか」といった背景や将来を語ると、部下も「それなら私も実現させたい」と意欲がわくでしょう。
  • 赤字が続いて会社が 潰れそうだからといって、トップが社員に向けて「このまま赤字を解消しないと会社は潰れます」というメッセージを送るのは、社員を失望させる効果しかありません。将来に希望が持てなければ、モチベーションが生まれないからです。  たとえ同じ状況であっても、「赤字部門を縮小して、利益率を二年間で五%上げれば、黒字に転じることができます」という明るく前向きなメッセージなら、苦しい中でも一筋の希望になるでしょう。
  • 日本の漫画やアニメも世界で通用しています。「物」ではなく、すぐれた文化や独特の感性などの「価値観」が日本のウリになるのかもしれません。経済成長をめざすだけではなく、そういう面での日本らしさも見直すべきです。